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長原 實の「みのる塾」  [第9話]

* そこで起こったのがバブル経済です。実態のないものにどんどんお金が注ぎ込まれて行く。
「錬金術」という言葉もありましたね。素人まで不動産に手を出すという事態になって、ようやくこれは経済の行き過ぎだ、と気が付いた。アメリカからも言われていたはずですね、アメリカの魂のようなものを札びらでほっぺた叩くようにして日本が買い取るわけですから、これは日本人の悪い癖だと思うんですが。

 そこで日銀は、一気に引き締めを始めました。「総量規制」というのをやったんです。流通しているお金を回収し始めたんです。
そして一定の枠をはめちゃった。これで市場経済は当然、縮まるわけです。そこへ大蔵省(当時)が何をやったかと言うと、地価税というのを作ったんです。
つまり、人口100万人以上の都市の路線化に特別な税金をかけた。この法律は今でも残っています。
例えば、東京の銀座、私の記憶ですが、1坪3000万、とか4000万とかいう値段がついたはずですよ。もっと高かったかな。
まぁ、べらぼうな値段が付いた時代があったんです。

これはあまりにも行き過ぎだということから、大蔵省は地価税という法律を作って高額の土地取引を抑制しました。

日銀は総量規制でお金の発行高をぐんと縮めた。この二つの政策で一気にバブル経済が崩壊しました。国がとった景気浮揚策と、それを引き締める時の現象によって最も影響を受けたのが拓銀ですね。
リゾート法という法律でお金を出したのが、洞爺湖のエイペックスホテルとかね。旭川出身の英雄がいたんですよ。そういうことがあって、拓銀が北海道振興のために、そして拓銀が力を付けるために、どんどんお金を出したものが、一気に立ち行かなくなって潰れてしまった、ということです。言ってみれば国策の被害者ですね。

この時代、カンディハウスがどうなったかという話をします。1991年の売り上げがピークでした。53億円くらいの売り上げをしていたんです。
創業から23年ほどで、ゼロから出発した会社が50億円を超える売り上げを作るようになった。
まぁ家具製造業としては非常に早い成長だったと思います。それが、92年、93年、2年間で36億円まで売り上げが落ちたんですよ。当然、会社も大赤字に陥りました。その時の資金繰りというのは大変なことでした。ものすごく借金も多かったですし。

この金融対策については、日を改めて話をすることがあると思いますが、とにかく必死でした。
1995年から、国内の家具製造業者の倒産が始まりました。旭川もそうです。1995年から2000年までの間に、旭川の家具製造業者は半分以下に減ったんです。
今は、3分の1しか残っていません。製造出荷額で言えば、3分の1もあるかないかです。そういう大きな下降の時代に入って、我が社も存続が危ぶまれました。その頃、工藤さんの新聞は創刊していたかな。始まっていましたね。
工藤さんは、当時、インテリアセンターは危ないよ、という話は聞いていただしょうが、私に直接話したことはありません、ハハハ。

巷にそういう噂があるというのは、私も耳にしていました。
確かに危なかったんです。しかし、このカンディハウスというショップがあったから、会社が助かったんですよ。
カンディハウスのショップというのは、当時全国に11店舗か12店舗ありましたね。これが主体的にインテリアセンターの商品を売ってくれました。他に売るモノがないんですよ。
自分たちが生きて行くためにも、売らなければならない。一生懸命に売ってくれますよね。
だから、インテリアセンターという会社を維持していくための最少限の売り上げは確保出来たんです。これが問屋さん頼み、家具屋さん頼みだったら、とても持ちませんでしたね。

そして、一気に35%くらい売り上げが下がってから、そこで下げ止まったというのがはっきりしているんです。
あぁ、これで大丈夫だ、という所まで来て初めて、金融機関も、当時6つの銀行と取引していましたが、私が出した条件を飲みました。各行同じ条件で、金融機関を説得しました。
半年かかりましたけどね。金融機関というのは、なかなかずるいから、同じテーブルにはつかないんですよ。同じテーブルに皆ついてくれると一遍に説得する努力を私もするんですが、金融機関というのは絶対に同じテーブルにはつきませんからね、一行一行回らなければなりません。

しかし、その中で、なんとか持ちこたえることが出来たのは、一つはカンディハウスという自社の商品を専門に売ってくれる店が10店舗余りあったということ。
もう一つの要因は、銀行を何とか説得できたこと。説得できた理由は、その10店舗余のショップがあったということなんですね。そこが大変大事なポイントです。

 
長原 實「みのる塾」10話へ続く
 
 
 
 
 
 
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