「コサインの材料」合板は縁の下の力持ち

合板と聞いて、どんなイメージを持ちますか？　無垢材とは対照的に、「魅力に欠ける」「価値が低い」と捉えられがちですが、実は合板は適材適所で使うことで、無垢材の苦手な部分をしっかり補ってくれます。コサイン製品は無垢材中心ですが、反りや狂いが出やすい部分には、合板を使うことがあります。
資源としての木を余すところなく、無駄なく使い切ることを大切にするコサインにとって、合板も重要な材料の一つです。

無垢材では反りや変形が出てしまう場所に、合板などを使用しています。

無垢材は天然素材のため、温度や湿度の変化に影響を受けやすく、反りや変形が生じることがあります。
一方、合板は複数の木材を張り合わせた構造のため、環境変化による変形のリスクが少なく、安定性に優れています。
コサインでは、収納系のアイテムなど面積の広い板材を使う製品で、木の収縮がトラブルに繋がるデザインや構造の場合、積層合板・ランバーコア合板（表面にシナ材を使った合板）・MDFを無垢材と組み合わせて使用することがあります。
無垢材の風合いを大切にしながら、構造の安定性を高めるための工夫です。

リビングシェルフは、主に反りと奥行き方向の収縮を懸念してランバーコア合板を採用しています。（右上写真参照）

ラックテーブルのボックス部分は、4枚の板と四隅の角の部材をつなぎ合わせる構造です。（左上写真参照）スリムチェストの天板は板の四辺に四本の部材が付いています。（右上写真参照）
無垢材を異なる木目方向で組んだ場合、温度や湿度の変化の影響を受けて材の継ぎ目に隙間や段差が出てしまうことがあります。天然木は木目方向によって収縮率が異なるためです。
そこで、板状部分には変形リスクの少ないシナランバーコア合板を使っています。

コサインの材料 Q＆A

積層合板

天然木を薄くスライスした「単板（ベニヤ）」を何枚も重ね、繊維の方向が交差するように接着剤で貼り合わせた木材の板材です。合板の中でも最も一般的な構造で、この積層構造が合板特有の高い強度を生み出しています。

ランバーコア合板

合板の一種で、芯材に角材（ランバー）を並べ、その上下を単板（ベニヤ）で挟んで接着した板材です。芯材に厚みのある木材を使うことで、軽さと強度を両立しやすく、反りにも強いという特徴があります。

MDF

木材を繊維状にまで細かくほぐし、樹脂を加えて板状に成形した素材です。表面がなめらかで、家具の扉や背板、内部パーツなどによく使われます。反りや割れが起こりにくく、安定した品質を保てるのが特長です。

Q　突け木（つけぎ）とはなんですか？
　A　突板仕上げの合板などの木口（こぐち）部分を美しく見せるために使う、5mm前後の無垢材部材をコサインでは「付け木（つけぎ）」と呼んでいます。家具業界で「縁材（ふちざい）」とも呼ばれる部分で、仕上げ面の素材に合わせて同じ樹種の無垢材を貼ることで、自然な見た目と強度を両立が可能です。エッジの保護や意匠性の向上に欠かせないパーツです。

Q　フォースター（F☆☆☆☆）とはなんですか？
　A　フォースター（F☆☆☆☆）は、シックハウス症候群の原因となるホルムアルデヒドの放散量を示す等級のうち、もっとも放散量が少ない「最上位ランク」です。星の数で等級を表し、「☆」が多いほど放散量が少なくなります。
家具は本来、建築基準法によるホルムアルデヒドの規制対象外ですが、コサインでは「F☆☆☆☆」に適合した材料を選んで使用しています。

「適材適所」という言葉は、木材の使い分けから生まれたと言われています。

家具に使われる合板は、10年ほどで劣化が見られると言われることもあります。
そこでコサインでは、合板を使う際に角部分に無垢材を組み合わせ、剥がれやすさという合板の弱点を補う工夫をしています。
どこに使うか、どう使うか。無垢材と合板やMDFを適材適所で使うことで、より長く使える製品づくりに取り組んでいます。

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